「中学受験の算数、どうやって勉強させればいいの?」
「塾に通わせているのに算数の成績が伸びない……」
と悩んでいませんか?
中学受験において算数は最も差がつく教科であり、合否を分ける最大のカギともいえます。勉強法を間違えると、どれだけ時間をかけても成績は上がりません。
逆に、正しいやり方さえ身につければ、算数は短期間でもグッと伸ばせる科目でもあります。
この記事では、中学受験の算数を確実に伸ばすための勉強法7つを厳選してお伝えします。
実際に僕が生徒さんに教えるなかで、効果的だった方法を紹介します!
学年別の勉強スケジュールや親御さんのサポート方法も解説しているので、ぜひ最後まで読んでみてください。

中学受験で算数が重要な3つの理由

具体的な勉強法に入る前に、なぜ中学受験で算数がこれほど重視されるのか確認しておきましょう。「算数が大事」と頭ではわかっていても、理由を深く理解しておくことで、日々の学習に対するモチベーションが変わってきます。
配点が高く合否を左右する
多くの中学入試では、算数の配点が他教科より高く設定されています。たとえば、国語と算数が各150点満点、理科・社会が各100点満点という学校も珍しくありません。
合計500点満点のうち算数だけで150点、つまり全体の30%を占めるわけです。
これは言い換えると、算数で20点差がつけば、他の3教科すべてで合計20点を取り返す必要があるということ。算数1教科の影響力は、他のどの教科よりも大きいのです。
実際、算数1教科で合否が決まるケースは毎年たくさんあります!
受験生の間で最も差がつく科目
国語や社会は平均点付近に多くの受験生が集まりやすい一方、算数は得意な子と苦手な子で大きく点差が開く傾向があります。
ある大手塾のデータでは、算数の偏差値の分布は他教科に比べてバラつきが大きいことが明らかになっています。
裏を返せば、算数が得意になれば、それだけで他の受験生に大きなアドバンテージを持てるということです。「算数を制する者は受験を制する」と言われるのには、こうした数字的な根拠があるのです。
算数が得意になれば、それだけで偏差値が5〜10上がることも珍しくないですよ。
論理的思考力は他教科にも活きる
算数で養われる「順序立てて考える力」や「条件を整理する力」は、算数だけにとどまりません。理科の計算問題や実験の考察、国語の論理的文章の読解にも直結します。
算数を鍛えることは、受験全体の底上げにつながるのです。僕の生徒でも、算数の成績が上がったことをきっかけに、理科の偏差値まで上がったというケースは珍しくありません。
算数の力がついた子は、理科の成績も一緒に上がることが多いです!
中学受験の算数で伸び悩む子に共通する3つの特徴

塾講師として多くのお子さんを見てきた中で、算数の成績がなかなか上がらない子にはいくつかの共通点があります。勉強法を改善する前に、まずはお子さんに当てはまるものがないか確認してみてください。
計算力が不足している
応用問題に取り組む以前に、そもそも計算でミスが多い、あるいは計算スピードが遅い子は要注意です。
計算力は算数のすべての土台です。ここが不安定だと、どんなに解法を理解していても正答にたどり着けません。
特に分数と小数の変換、約分、通分のスピードが遅い子は、テストで時間が足りなくなりがちです。「わかっているのにミスをする」という場合、実は計算力不足が原因であることが多いです。
計算ミスは「ケアレスミス」ではなく「実力不足」です。毎日の練習で必ず改善できますよ。
解法を丸暗記している
「このパターンにはこの公式」と機械的に覚えているだけの子は、少し問題の切り口が変わるとまったく解けなくなります。これは「なぜこの解き方になるのか」を理解していないことが根本的な原因です。
中学受験の算数は、小学校の教科書とはまったく異なるレベルの問題が出題されます。丸暗記では太刀打ちできない「初見の問題」にも対応するために、原理・原則を理解する力が必要です。
「なんとなく解ける」と「説明できる」は大きく違います。ここを意識するだけで変わりますよ。
復習の回数が足りない
一度解いて「わかった」と思っても、時間が経つと忘れてしまうのは当然のことです。人間の脳はそういう仕組みになっています。エビングハウスの忘却曲線によると、学習した内容は1日後には約74%を忘れるとされています。
間違えた問題を繰り返し解き直す習慣がないと、同じ間違いを何度も繰り返してしまいます。「塾に通っているのに成績が上がらない」という場合、多くは復習不足が原因です。
最低でも3回は解き直す。これだけで成績は確実に上がります!
中学受験の算数を伸ばす勉強法7選

ここからが本題です。僕が塾で実際に指導しているなかで、特に効果が高いと感じている勉強法を7つ紹介します。
- 毎日の計算トレーニングを習慣化する
- 基礎問題を完璧にしてから応用に進む
- 問題集は1冊を徹底的にやり込む
- 「なぜそうなるか」を説明できるようにする
- 図や線分図を描くクセをつける
- 間違いノートを作って弱点を可視化する
- 時間を計って解く練習を取り入れる
すべてを一度に取り入れる必要はありません。まずはお子さんに合いそうなものから始めてみてください。
毎日の計算トレーニングを習慣化する
算数の勉強は、まず計算力の土台を固めることから始まります。1日10〜15分で構わないので、四則計算、分数・小数の計算、逆算などを毎日コツコツ続けましょう。
ポイントは「スピード」と「正確さ」の両方を意識することです。
時間を計りながら取り組むと、ゲーム感覚で楽しめるお子さんも多いです。「昨日は3分かかったけど、今日は2分半でできた!」という小さな成功体験が、学習意欲の維持にもつながります。
計算練習用のドリルやアプリを活用するのもよい方法です。朝の学校に行く前の10分間を「計算タイム」として固定すると、習慣化しやすくなります。
朝の10分計算を3ヶ月続けた子は、ほぼ全員計算スピードが劇的に変わりました!
基礎問題を完璧にしてから応用に進む
成績を早く上げたい気持ちから、いきなり難しい問題に手を出してしまう子がいます。しかし、これは逆効果です。
まずは塾のテキストの基本問題(A問題・例題レベル)を何も見ずに解けるようになることが先決です。
基礎が固まっていない状態で応用問題に取り組んでも、「何がわからないのかがわからない」状態になり、時間だけが過ぎてしまいます。
目安として、基本問題の正答率が8割を超えてから応用問題に進むのがおすすめです。
基礎がしっかりしていれば、応用問題でも「この部分は基本と同じだ」と気づけるようになります。
基礎が固まると、応用問題を見たとき「あ、これ基本の組み合わせだ」と気づけるようになりますよ。
問題集は1冊を徹底的にやり込む
あれもこれもと複数の問題集に手を出すのは避けましょう。1冊の問題集を最低3回は繰り返すのが理想です。
具体的な進め方は以下のとおりです。
- 1回目:すべての問題を解き、「できた問題」と「できなかった問題」を仕分けする
- 2回目:できなかった問題だけを解き直す。解けたら印をつける
- 3回目:2回目でもまだ間違えた問題を集中的に対策する
3回目でも間違える問題こそが、お子さんの本当の弱点です。ここを重点的に潰していくことで、効率よく成績を上げることができます。
新しい問題集を買いたくなる気持ちはわかりますが、まず1冊を完璧にすることが近道です!
「なぜそうなるか」を説明できるようにする
解き方を覚えるだけでなく、お子さん自身が「なぜこの式を使うのか」を言葉で説明できるかどうかが重要です。説明できないということは、実は理解が浅いということの表れです。
家庭でできる効果的な方法として、お子さんに「先生役」をやってもらうのがおすすめです。親御さんに解き方を教えてもらうのです。
「ここはどうしてこうなるの?」と質問してあげると、自分の理解が浅い部分に気づけます。
人に教えることは最高のアウトプット学習です。「教えられる=本当に理解している」という基準を持つことで、学習の質が格段に上がります。
お子さんに「先生ごっこ」をしてもらうと、親子のコミュニケーションにもなって一石二鳥です。
図や線分図を描くクセをつける
割合・比・速さ・特殊算など、中学受験特有の問題は文章だけで理解しようとすると混乱しがちです。「目に見える形」にすることで一気にわかりやすくなります。
線分図、面積図、ダイヤグラム、ベン図など、問題に応じた図を描く習慣をつけましょう。
最初は上手に描けなくても構いません。描くこと自体が思考を整理するプロセスなのです。
実際に、算数が得意な子ほど問題用紙の余白に図を描く傾向があります。逆に苦手な子は、頭の中だけで考えようとして行き詰まりやすいです。
「まず図を描こう」を合言葉にしてみてください。
最初は下手でOK!描くこと自体が「考えること」につながります。
間違いノートを作って弱点を可視化する
テストや問題集で間違えた問題を専用のノートにまとめる「間違いノート」は、非常に効果の高い学習法です。作り方は以下のとおりです。
- 間違えた問題を書き写す(またはコピーして貼る)
- 正しい解法を自分の言葉で書く
- なぜ間違えたのを記録する(計算ミス・問題の読み間違い・解法がわからなかった等)
間違いノートを定期的に見返すことで、自分の弱点パターンが見えてきます。
「自分は速さの問題で単位変換を間違えやすい」など、具体的な弱点がわかれば対策も立てやすくなります。テスト前の復習にも最適です。
間違いノートを見返す習慣がつくと、テスト前の勉強効率が格段に上がりますよ。
時間を計って解く練習を取り入れる
入試本番では限られた時間内に問題を解く必要があります。50分で大問5〜6題を解くとすれば、1題あたり8〜10分しかありません。
普段の勉強から時間を意識する習慣をつけておきましょう。
ただし、最初から時間制限をかけすぎると焦ってしまい逆効果になることもあります。段階を踏んで進めるのがポイントです。
- ステップ1:時間を計るだけ(制限はしない)で、自分のペースを把握する
- ステップ2:目標時間を設定して取り組む(最初はゆるめに)
- ステップ3:本番を想定した時間配分で過去問を解く
時間感覚を身につけることで、「この問題は後回しにしよう」という判断力も養われます。これは本番で大きな武器になります。
いきなり制限時間を設けるのではなく、まずは「計るだけ」から始めるのがコツです。
【学年別】中学受験の算数勉強スケジュール

同じ「算数の勉強」でも、学年によってやるべきことは異なります。それぞれの時期に合った学習内容を押さえておきましょう。
小学4年生:基礎固めと計算力の強化
小4は受験勉強のスタート期です。この時期は難しい問題に手を出す必要はまったくありません。最も大切なのは「勉強する習慣を身につけること」です。
- 計算力の徹底強化(四則計算・分数・小数の基本)
- 塾のカリキュラムに遅れず、基本問題を確実に理解する
- 毎日決まった時間に勉強する習慣を定着させる
この時期に計算力と学習習慣をしっかり築いておくと、小5以降の伸びが大きく変わります。焦って先取りする必要はありません。
小4のうちは「勉強って楽しい」と思える環境づくりが最優先です。
小学4年生のスケジュールは中学受験における4年生のスケジュール作成のコツ5選!合格者御用達スケジュール表無料プレゼントの記事も参考にしてください。
小学5年生:応用力と思考力の養成
小5は中学受験の内容が本格化する最も重要な時期です。割合・比・速さ・図形の相似など、入試頻出単元が一気に登場します。
ここで苦手を作ってしまうと、6年生での巻き返しが非常に大変になります。
- 苦手単元は放置せず、わかるまで早めに対策する
- 図を描いて考える習慣を本格的に身につける
- 間違いノートの運用を始め、弱点の可視化を進める
小5の内容は入試で最も多く出題される範囲です。この1年の積み重ねが、受験結果に直結すると言っても過言ではありません。
小5の内容は入試に直結します。ここで苦手を放置すると後で取り返すのが本当に大変です。
小学6年生:実戦力の完成と弱点克服
小6は仕上げの時期です。新しいことを覚えるよりも、これまでの学習内容を完璧にすることに重点を置きましょう。
- 9月以降は過去問演習で志望校の出題傾向をつかむ
- 時間配分を意識した実戦的な練習を週1回以上行う
- 間違いノートを集中的に見直し、弱点を最終確認する
入試直前期は新しい問題集に手を出すのではなく、これまでやってきた教材の「できなかった問題」を完璧にすることが最も効率的です。
直前期に新しい教材に手を出すのはNG。今まで使った教材の復習が最強の対策です。
小学6年生の勉強スケジュールについては、【有益】中学受験をする6年生のスケジュールを立てるコツ7選!勉強時間の目安や意識すべきことも解説も参考にしてください。
算数の成績アップのために親ができるサポート3つ

中学受験は子どもだけの戦いではありません。親御さんのサポートが成績に大きく影響します。
特に算数に関しては、以下の3つを意識してみてください。
学習スケジュールを一緒に管理する
「今週はどの単元を復習するか」「計算練習はいつやるか」など、週単位のスケジュールをお子さんと一緒に立てましょう。小学生がひとりで計画を立てて実行するのはまだ難しい年齢です。
親が「伴走者」としてスケジュールを見守ることで、学習のリズムが安定します。
ポイントは「やりなさい」と指示するのではなく、「今週はこれをやろうか」と一緒に決めるスタンスです。自分で決めたという感覚があると、子どもの主体性が育ちます。
「やりなさい」ではなく「一緒にやろう」のスタンスが大切です。
中学受験のスケジュール管理方法は【ダウンロード可】中学受験の勉強スケジュールを管理するコツ5選!注意点を解説もあわせて参考にしてください。
できたことを具体的にほめる
「すごいね」だけでなく、「昨日間違えた問題が今日は解けたね」「計算のスピードが前より速くなったよ」と具体的にほめることが大切です。
何ができるようになったのかを言語化してあげることで、お子さんは「自分は前進している」と実感できます。この実感こそが、長い受験勉強を乗り越えるための最大のエネルギーです。
テストの点数よりも、がんばったプロセスに注目して声をかけてあげましょう。
間違いを責めずに一緒に考える
算数のテストで点数が悪かったとき、つい「なんでこんな問題もできないの?」と言いたくなるかもしれません。
しかし、叱ることでお子さんは算数に苦手意識を持ち、ますますやる気をなくしてしまいます。これは受験において最も避けたい悪循環です。
「どこまでは合ってたの?」「どこで詰まったの?」と一緒に振り返る姿勢が、お子さんの算数力を伸ばす最大の味方になります。
親御さんが算数を教える必要はありません。一緒に考えてくれる存在がいるということが、お子さんにとって何よりの支えなのです。
間違いは成長のチャンス。親御さんの受け止め方で、お子さんの算数への向き合い方が180度変わります。
中学受験の算数勉強法に関するよくある質問

Q. 算数のセンスがない子でも伸びますか?
はい、伸びます。「算数のセンス」という言葉がよく使われますが、中学受験の算数で求められるのはセンスよりも「基礎の理解」と「反復練習」です。
正しい方法で継続すれば、どんなお子さんでも確実に力がつきます。僕の教え子にも、算数の偏差値が40台から60台まで伸びた子が何人もいます。
Q. 塾の宿題だけでは足りませんか?
塾の宿題をきちんとこなし、間違えた問題を復習する習慣がついていれば、基本的には十分です。
むしろ、宿題を消化しきれず中途半端になるよりも、宿題の範囲を確実にこなすほうが効果は高いです。
追加で問題集を購入するのは、塾の宿題を余裕を持ってこなせるようになってからで問題ありません。
Q. 家庭学習は1日何時間くらい必要ですか?
学年や目標校によって異なりますが、目安としては小4で1〜1.5時間、小5で1.5〜2時間、小6で2〜3時間程度です。
ただし、大切なのは時間の長さよりも集中して取り組めているかどうかです。ダラダラ3時間やるよりも、集中した1.5時間のほうがはるかに効果的です。
まとめ:中学受験の算数は正しい勉強法で必ず伸びる
今回は、中学受験の算数勉強法について詳しく解説しました。最後にポイントをまとめます。
- 算数は配点が高く、中学受験の合否を最も左右する教科
- 計算力の強化と基礎の徹底が、成績アップの第一歩
- 問題集は1冊を3回繰り返し、「なぜ」を理解することが重要
- 図を描く習慣と間違いノートで弱点を「見える化」する
- 時間を計る練習で本番を見据えた実戦力を養う
- 親御さんはスケジュール管理と前向きな声かけで伴走する
算数は「センスがないから無理」と思われがちですが、それは大きな誤解です。正しい方法で、正しい順序で取り組めば、どんなお子さんでも必ず伸びます。
焦らず、一歩ずつ。お子さんの算数力を一緒に伸ばしていきましょう。
自宅での勉強に限界を感じた場合は、塾でプロに教えてもらうのも1つの方法です。おすすめの塾は中学受験でおすすめの算数塾5選!個別指導・オンラインなど目的別に紹介の記事をぜひご覧ください。









