【プロが解説】塾の掛け持ちで得られる効果3選！注意点やおすすめの掛け持ちパターンも紹介

「中学受験に成功したいなら塾を掛け持ちした方がよい？」
「集団塾に通いながら苦手科目だけ個別指導を受けるのは効果がある？」
「塾を掛け持ちするときの注意点を知りたい」

中学受験を目指すご家庭では、多くのお子さんが塾に通っています。2つ以上の塾を掛け持ちするお子さんも珍しくありません。

しかし、塾を掛け持ちしたからといって成績が必ず伸びるわけではありません。お子さんや親御さんの負担が大きくなるため、最悪の場合受験対策を続けるのが難しくなることもあります。

この記事では、塾の掛け持ちをすべきか悩んでいる親御さんに向けて以下の内容を解説しています。

• 塾を掛け持ちして得られる効果
• 塾を掛け持ちする際の注意点
• おすすめの掛け持ちパターン

塾の掛け持ちを検討する際に意識したいポイントも解説しているため、ぜひ最後までご覧ください。

私の個別指導では、正しい勉強法を学ぶことで成績が大幅に伸びた実績もあります。詳しくは対談動画「【合格者対談】国語が苦手で6年生時点でSAPIX国語偏差値34の状態から偏差値54攻玉社中に合格！」をご覧ください。

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塾を掛け持ちする小学生の割合は約4割

ひとつの塾に通うのに精いっぱいで、ほかの塾に通うなど考えられない親御さんもいるでしょう。しかし、塾を掛け持ちする小学生は決して珍しくはありません。

文部科学省の「子どもの学校外での学習活動に関する実態調査報告」によると、塾や習いごとを掛け持ちする小学生は約4割とされています。また、Xでは次のような意見がみられました。

どうも息子のクラスの3分の1がハマックス（浜の個別指導塾）にW通塾している模様。Vクラスの他の子達もほとんどが低学年から通塾していたり他塾と併用で本当に中学受験って親の課金ゲーなのかな…公文算盤にも通わずに小4から通塾開始して最上位クラスで前向きに頑張ってる息子が健気で泣けてきた。

— ももかっぱ27.30 (@wXUc0HEoJLPa3Qh) December 2, 2024

中学受験での、個別指導塾の併用について。私の周りでは、かなりの割合で個別指導または家庭教師を併用していました。わが家のように５年生からのご家庭もあれば、６年生の直前期だけのご家庭も。最終的に併用しなくても、情報収集は必須です☝️

— みほ@4人のママの中学受験 (@ray_money_edu) May 1, 2025

大手集団塾と個別指導塾を併用し、集団塾の学習内容をフォローアップする形が多いです。私の個別指導でも、生徒の8割ほどが集団塾と併用しています。

複数の塾を掛け持ちし、それぞれの特性を活用できればお子さんの学習効果を高められるでしょう。

塾を掛け持ちしたときに期待できる3つの効果

塾を掛け持ちすることで次の3つの効果が期待できます。

1. 塾ごとの強みを活かせる
2. 受験情報を幅広く入手できる
3. お子さんに合った学習方法を見つけやすくなる

塾の特性を理解して掛け持ちすれば、学習効率を上げやすくなります。順番に見ていきましょう。

1. 塾ごとの強みを活かせる

同じ大手進学塾でも、それぞれ強みとなる特徴が異なります。たとえばSAPIXは成績上位のお子さんを基準にカリキュラムが組まれている、日能研は基礎から丁寧に解説するといった点が特徴です。

また、指導形態による違いもあります。

集団塾ではこれまでの指導実績をもとに最適化されたカリキュラムにもとづき、緊張感をもって学習を進められます。個別指導ではお子さんの学習状況や特性に応じて、合格に必要なカリキュラムがオーダーメイドで提供されます。

そのため、大手進学塾で受験対策のペースをつかみながら、個別指導で苦手科目だけ補強するといった使い方も可能です。塾の掛け持ちによっていいとこ取りができれば、学習効果が高まり合格にグッと近づけるでしょう。

2. 受験情報を幅広く入手できる

塾ではそれぞれ中学校ごとの出題傾向を分析し、合格者のデータを保有しています。生徒の所属学校や志望校のレベルによって、集まってくるデータは異なります。

塾に蓄積されたデータは、これまでの指導実績にもとづいた信頼性の高い情報です。塾を掛け持ちすることで、インターネットで集めるよりも効率的に情報を収集できます。

3. お子さんに合った学習方法を見つけやすくなる

お子さんの特性によって最適な学習方法は異なります。

たとえば、ひとりでコツコツと頑張るのが苦手な子は集団塾の方が適しています。一方で、周りの雰囲気に流されたり大勢の前で意見を言ったりするのが苦手な子は個別指導塾の方がよいでしょう。

ひとつの塾に通っているだけでは比較対象がないため、お子さんに合っているか判断できません。塾の掛け持ちを通じて、より効果の高い学習方法を見つけられる可能性が高くなります。

塾を掛け持ちする際の3つの注意点

塾を掛け持ちするときは、次の3つの点に注意が必要です。

1. 指導方法の違いに混乱しやすい
2. 親子の負担が増える
3. スケジュール管理が難しい

通う塾が増えれば勉強量が増えるため、お子さんにかかる負担も大きくなります。事前に注意点を把握したうえで掛け持ちする塾を検討しましょう。

1. 指導方法の違いに混乱しやすい

塾によって学習カリキュラムや指導方針が異なります。そのため、授業のスピードや学習カリキュラムが合わない塾を掛け持ちするとお子さんが混乱してしまうかもしれません。

とくに、同じ科目を掛け持ちする場合は問題の解き方の違いに困惑する可能性が高くなります。たとえば算数の売買損益算では、原価から定価の流れに合わせて数字を当てはめる方法と、比の性質を使う方法があります。

掛け持ちしている塾で習っていない方の解き方を推奨されると、お子さんは迷ってしまいがちです。混乱を避けるためには、メインとなる塾の指導方針を尊重してもらえる塾を選ぶといった対策が必要です。

私の個別指導には、大手進学塾と併用している生徒が数多く在籍しています。そのため、すでに通われている塾の方針を尊重し、宿題を少なくするといった対応も可能です。

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2. 親子の負担が増える

塾を掛け持ちすれば、当然お子さんの負担は増えます。

とくに人見知りの傾向が強いお子さんの場合、集団塾を新しく掛け持ちすると精神的な負担が強くなります。併用先は個別指導にするなど、自分のペースで学習できる環境を用意してあげるのがおすすめです。

また、2つの塾に通うようになれば金銭的な負担も増加します。入塾費や管理費などが新たにかかるため、ひとつの塾で科目を追加するよりも費用負担は大きくなりやすいです。親御さんが送迎している場合は交通費も余計にかかります。

塾の掛け持ちによる負担の増加が原因で受験を断念するようでは本末転倒です。家庭教師やオンライン個別指導など、通塾が不要な指導形態も検討するとよいでしょう。

関連記事「【中学受験対策も可】小学生向けのおすすめオンライン塾15選！知っておくべき3つの注意点も解説」でおすすめのオンライン塾を目的別に解説しているため、あわせてご覧ください。

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3. スケジュール管理が難しい

塾の授業時間があらかじめ決められている場合は、掛け持ちする塾と重複しないようにスケジュールを調整しなければなりません。

また、塾の掛け持ちを始めたことでクラブ活動や別の習い事を諦める必要が出てくる場合もあります。それらが勉強の息抜きになっている場合、学習へのモチベーションが低下してしまうかもしれません。

優先順位を明確にしてスケジュールを調整できなければ高い学習効果は得られにくいです。関連動画「【99%の親が知らない】中学受験のスケジュール管理ノウハウ20選【完全保存版】」でスケジュール管理の方法を徹底的に解説しているため、あわせてご覧ください。

塾を掛け持ちするなら？おすすめのパターン3選

塾を掛け持ちする場合は、指導形態の違いによる特徴を活かす必要があります。おすすめの組み合わせは次の3つです。

1. 集団指導塾×個別指導塾
2. 集団指導塾×家庭教師
3. 集団指導塾×公文式

集団指導塾で基本的な勉強のペースをつかみ、個別対応で弱点を補強していくと高い学習効果が期待できます。順番に解説します。

1. 集団指導塾×個別指導塾

集団指導塾は洗練されたカリキュラムに沿って効率よく勉強できますが、一度つまづくと追いつけないリスクがあります。個別指導塾を掛け持ちすれば、苦手な部分をわかるまで質問できるため悩みを解決しやすいです。

集団指導塾の授業についていけずに悩んでいたお子さんが、私の個別指導を通じてモチベーションを取り戻した実績もあります。詳しくは対談動画「【生徒実績】四谷大塚系の集団塾についていけず自信喪失から勉強やる気アップ！」をご覧ください。

2. 集団指導塾×家庭教師

集団指導塾に家庭教師を組み合わせるのもおすすめです。集団指導塾では学習ペースを作りつつ受験情報の入手や志望校相談などが可能で、苦手科目は家庭教師で個別にカバーできます。

また、家庭教師であれば教室型の塾に通うよりも通学時間や送迎の負担を減らせます。時間の融通もききやすいため、長く続けてきた習い事を諦めずに済むかもしれません。

3. 集団指導塾×公文式

算数を得点源にしていきたい方は、公文式と組み合わせるのもおすすめできます。早く正確に問題を解くことを重視していて、計算力が身に付きやすいためです。

集団指導塾では、ある程度の計算能力が備わっていることを前提に授業が進みます。公文式で早く正確に計算できる能力を身に付けておくと、スムーズについていけるでしょう。

ただし、公文式はお子さんの特性によっては向かないケースがあります。関連記事「【要検討】公文式が合わない子の特徴5選！対処法やおすすめの教育サービスも紹介」で詳しく解説しているので、あわせてご覧ください。

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塾を掛け持ちするときに意識したいポイント3選

塾を掛け持ちして学習効果を高めるために、次の3つのポイントを意識しましょう。

1. それぞれの塾に通う目的を明確にする
2. お子さんの意見を尊重する
3. 勉強以外の時間も確保する

ひとつずつ解説します。

1. それぞれの塾に通う目的を明確にする

掛け持ちする塾を検討するときは、通う目的を意識しましょう。

たとえば、塾を掛け持ちする例として次のようなパターンが考えられます。

通う目的を明らかにせずに塾を掛け持ちしても負担感が強くなり、長続きしません。成績が伸びずに悩んでいる場合は、安易に掛け持ちせずに今通っている塾に相談してみるとよいでしょう。

関連記事「【保存版】塾で成績が上がらないときに辞めるか判断するポイント5選！親御さんができることも解説」で親御さんにできる対処法を解説しているため、あわせてご覧ください。

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2. お子さんの意見を尊重する

塾の掛け持ちを決める前に、必ずお子さんと話し合うようにしましょう。

塾に通っているのに成績がなかなか上がらないと親御さんは不安を感じがちです。試験本番が近づいてくるにつれて焦る気持ちも大きくなるでしょう。状況を打開するために塾の授業を増やしたり、掛け持ちしたくなったりする気持ちはよくわかります。

しかし、実際に塾に通って勉強するのはお子さんです。お子さん自身のやる気を引き出すことができなければ、どれだけ勉強時間を増やしても成績は伸びていきません。

私の個別指導では、お子さんの特徴や性格に合わせて指導内容をカスタマイズしています。たとえば、大手進学塾の勉強に追われているお子さんであれば、宿題を減らして成績を伸ばす方法を採用しています。

受講相談は公式LINEで不定期にご案内しているため、指導内容が気になる方はぜひ友だち登録してください。

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3. 勉強以外の時間も確保する

塾を掛け持ちする場合でも、自由時間を確保できるようにスケジュールを調整しましょう。

塾の掛け持ちが始まると、これまで遊んでいた時間が勉強に置き換わります。お子さんの肉体的・精神的負担が大きくなり、ストレスが溜まりやすくなりがちです。家族や友達とリラックスできる時間を確保することが、長い受験対策を続けるためには大切です。

また、近年の入試では純粋な学力だけでなく「実生活に根ざした学び」も重視されています。机に向かうだけでは得られないさまざまな体験が、受験対策につながっています。

塾を掛け持ちするならそれぞれの役割を意識しよう

掛け持ちしてそれぞれの塾の強みを活かせれば、学習効率を高められます。しかし、学習方針の違いに混乱したり親子の負担が増えたりするなど、注意すべき点も多いです。

大手進学塾にすでに通っているなら、塾の方針を尊重してくれる個別指導塾を選ぶのがおすすめです。

私の個別指導では、SAPIXや四谷大塚といった集団塾と併用している生徒が数多く在籍しています。お子さんの状況に合わせた指導内容で、スケジュール管理もサポートしているのが特徴です。

どのお子さんもポテンシャルを秘めており、正しい勉強方法やコツをつかめば短期間で成績を伸ばすことは十分可能です。受講相談を不定期に開催しているため、ご希望の方は公式LINEを友だち登録して案内をお待ちください。